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エリー・グリニッチ追悼 その18 ビル・ディール&ザ・ロンデルズ“リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ”(River Deep Mountain High by Bill Deal & the Rhondels)

2009-11-02

曲名
“リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ”(River Deep Mountain High)
アーティスト
ビル・ディール&ザ・ロンデルズ(Bill Deal & the Rhondels)
収録アルバム
『ザ・ヴェーリー・ベスト・オヴ・ビル・ディール&ザ・ロンデルズ』(The Very Best of Bill Deal and the Rhondels)
作曲者
ジェフ・バリー、エリー・グリニッチ、フィル・スペクター(Jeff Barry, Ellie Greenich, Phil Spector)
リリース年
196?年


前回に引きつづき、River Deep Mountain Highのカヴァーをいくつか見ます。


☆ ビル・ディール&ザ・ロンデルズ ☆


まずは、I've Been HurtやWhat Kind of Fool (Do You Think I Am)のヒットがある、ビル・ディール&ザ・ロンデルズのカヴァーです。いちおう、このヴァージョンを看板に立てましたが、だからといって、すぐれているというわけでもありません。気張らずに、淡々とやってくれたので、嫌味ではないところは買える、といった程度です。

しかし、こういう風に、素直にやるグループ、素直にやる以外にやり方を知らない素朴なバンドがやっても、退屈でだるい曲に聞こえるのだから、やっぱり「元がダメ」だからどこにも行き着かないのだ、という明快な結論が得られます。

bill deal

素材が悪いから、みなゴテゴテと厚化粧したあげく、ドカーンと髪の毛を盛り上げて、さらにその上に櫛、簪、笄を林立させる「花魁アレンジ」を指向してしまうのです。なかば腐った素材を扱うことで発展してきたフランス料理のノリです。

ドラムが下手でタイムが不正確なことも全体の足を引っ張っています。ドラムが上手ければ、この曲のダメ・カヴァー大行進のなかでは、上位にいった可能性があります。だから、セッション・ドラマーを使うことが大事なのです。経年変化で腐るか腐らないかの分かれ目はドラムの善し悪しにあります。


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☆ エリック・バードン&ディ・アニマルズ ☆


この業界ではめずらしくないことですが、だれかのエゴが突出して、あとになってバンドの名前に冠がかぶせられることがありました。わたしはそういうのが大嫌いで、アニマルズはアニマルズだろうに、スプリームズはスプリームズでいいじゃないか、などと子どものころもムッとなっていました。

そういう場合はたいてい、冠になった名前の人物、というか、そのひとの歌い方and/or声が嫌いなのです。歌が憎けりゃ名前まで憎い、です。ダイアナ・ロス同様、わたしは子どものころからエリック・バードンが不得手で、アラン・プライスのほうがはるかに好きだった、という話は、つい最近、Songs for 4 SeasonsブログのBetween Today and Yesterday by Alan Priceという記事に書きました。

スタジオ録音


うーん。歌い方も好きではありませんが、バンドもギッコンバッタンがひどくて、疲れてしまいます。

この時期、キャロル・ケイがアニマルズのレコーディングに参加したことがあります。病気、ケガ、その他の理由で、足りないメンバーを補うだけの意味でスタジオ・プレイヤーの助けを借りるケースもあったのでしょう。

Sky Pilotなどを聴くと、これはキャロル・ケイかもしれないと感じます。キーをCにしていうと、C-(low)E-F-F#-Gという、後年、細野春臣がはっぴいえんど時代によく使ったフレーズは、じつはキャロル・ケイの「サイン」で、それがSky Pilotには出てくるのです。

しかし、River Deep Mountain Highはどうでしょうかねえ。ドラムが下手だとベースも下手に聞こえることはよくあるので(二人のタイムがズレ、どちらも合っていないように聞こえる)、判断しにくいところですが、ちがうのではないかと感じます。

eric burdon and the animals

どうであれ、よくまあ、これほどギクシャクしたグルーヴがつくれるものだと、むしろ感心してしまいます。わたしだったら、自分でやっていて、真っ直ぐ素直に進まないのにいらだって、スタジオで暴れますね。ドラマーを撃ち殺してから、ドラムレスで録音すればよかったのに。

エリック・バードンの冠がついてから、アニマルズは日本に来ましたが、内紛でもあったのか、ツアーを途中で打ち切って帰ってしまいました。テレビでライヴを見ましたが、いやもう、ひでえのなんの、あんなものに金を払ったら、一生後悔したでしょう。テレビで見ていても、ブラウン管をたたき割りたくなりましたものね。Sky Pilotでスモークを焚き、マイクをブン回しているのを見て、中学生は馬鹿笑いし、テレビのスウィッチを切りました。

ステージングもアホでしたが、このRiver Deep Mountain Highのカヴァーも、あまりにも思いこみのひどいアレンジとサウンドで、聴いていてやりきれなくなります。エゴ・トリップに入って、自分のやっていることが見えなくなっていたのでしょう。

River Deep Mountain Highは残り3ヴァージョン。たいしたものはありませんが、ここまでやったのだから、投げずに最後まで行くつもりです!

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これがオリジナル・アルバムだが、ろくな曲が入っていないので、これはパスして、ベスト盤にしたほうがいい。

ベスト盤
The Best of Eric Burdon & the Animals, 1966-1968
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これはエリック・バードンの冠がついて以降のベストで、EMI時代の曲は入っていない。Inside Looking OutやHelp Me Girlなど、初期アニマルズのムードが残存する曲は楽しめるし、サイケデリックに突入し、アメリカで録音するようになってからのものでも、San Franciscan NightsやMontereyは悪くない。
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テーマ : 60年代の輪郭(音楽)
ジャンル : 音楽

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