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エリー・グリニッチ追悼 その11 レパラータ&ザ・デルロンズ“アイ・ハヴ・ア・ボーイフレンド”(I Have a Boyfriend by Reparata and the Delrons)

2009-10-09

曲名
アイ・ハヴ・ア・ボーイフレンド(I Have a Boyfriend)
アーティスト
レパラータ&&ザ・デルロンズ(Reparata and the Delrons)
収録アルバム
ザ・ベスト・オヴ・レパラータ&&ザ・デルロンズ(The Best of Reparata and the Delrons)
作曲者
ジェフ・バリー、エリー・グリニッチ(Jeff Barry, Ellie Greenich)
リリース年
196?年


前回はHanky Pankyなんて曲を取り上げたばかりに、いくら書いても終わらずに苦労したので、今回はノン・ヒットの佳曲で軽くいこうと思います。

☆ Reparata and the Delrons  ☆


Reparata and the DelronsのI Have a Boyfriendを聴いたのは、大昔にリリースされたTouch the Wall of Soundという、スペクタレスクな曲を集めた編集盤でのことでした。先年リリースされたWall of Soundalikesシリーズの先祖みたいな盤でした。

このトラックの魅力は、ストリングスのアレンジメントとその録音に尽きます。たいした予算がつくとは思えないのですが、よく手間をかけたと感心してしまいます。

弦は3パートに分かれていて、もっとも目立つヴァイオリンの上のCからのスライド・ダウンはやや品がありませんが、セカンド・ヴァースから入ってくる、C-D-E-C-D-E-C-D-C、D-C-E-Dとかなんとかいった感じの(例によってコード進行がシンプルで、しかもキーはCだから、おそろしく単純な音の並びに見える!)、中音域のオブリガートのフレージングがすばらしいのです。

Reparata and the Delrons
Reparata & the Delrons

スペクタレスク・サウンドのオムニバスに収録されたくらいなので、全体にリヴァーブによるスケール感を強調した録音であり、バランシングであり、その点も楽しめます。

惜しいと思うのは、弦がすべて左チャンネルに配置されている点です。多くの場合、弦の録音は最後になるので、3トラックのテープ・マシンだと、たいていは1トラックしか使えないことになっていて、その結果、ステレオ・ミックスすると、どちらか一方に配置されることになってしまうのです。

3トラックのテープ・マシンの場合、2チャンネルを使って一発録りでステレオ・バッキング・トラックをつくり、残った1チャンネルにヴォーカルを録音し、これをセンターに配置する、これしかまともなステレオ盤をつくる方法はありませんが、そういう風にはいかないことがしばしばあるのです。

たいていの場合、2トラックを使ってリズム・セクションを録音、これを1トラックにミックス・ダウン、残った2トラックにヴォーカルとストリングスまたはコーラスやパーカッションなどの装飾を録音、ということになり、きちんとしたステレオ・ミックスをすることはできなくなるのです。

そういう悪い条件のなかで(といっても、あの時代はそれが当たり前だったのだが)、Reparata & the DelronsのI Have a Boyfriendはうまくスケール感を出していて、おおいに楽しめる音になっています。


レパラータ&&ザ・デルロンズ
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☆ シフォーンズ盤 ☆


シフォーンズもこの曲をやっているのですが、ちょっと相手が悪かったようです。シフォーンズ盤だって、とくに悪い出来ではないのですが、デルロンズとくらべると、相対的にサウンドに工夫がないように聞こえてしまうのです。

リヴァーブによる音の広がり、奥行きというのは魅力的なもので、デルロンズにくらべてドライな録音(つまりリヴァーブが浅い)になっているChiffons盤I Have a Boyfriendは、その点でも損をしています。

the chiffons

しいていうと、間奏はレズリー・スピーカーに通したギターによるもので、そこだけはちょっと工夫してみたのだろうと感じます。レズリー・ギターというと、ビートルズとなってしまいますが、それ以前にかなりの数の例があり(たとえば、シェリー・ファブレイのHe Don't Love Meではビリー・ストレンジがレズリー・ギターを弾いた)、シフォーンズ盤I Have a Boyfriendもその一例にすぎません。

わるくないヴァージョンながら、デルロンズに完敗、不運でした。高校野球の対戦組み合わせみたいなものだから、しかたありません。


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